実務者研修を習得するメリット

「介護業界でキャリアアップを図りたい」そんな人におすすめしたいのが、実務者研修を受講しておくことです。実務者研修とは、介護の基本的な知識と技術を習得する「介護職員初任者研修」の内容を十分に理解した上で、より実務に即した知識・技術を身につけるための研修です。

実際には、初任者研修と似通った内容も学びますが、初任者研修より上位の資格として位置付けられているため、当然講義や演習内容の幅は広くなっています。介護職員として働く上で必要な介護過程の展開や認知症などについて学ぶため、介護のプロとしてのスキルを磨くことが可能です。

さらに、医療行為である「たん吸引」「経管栄養」についても学ぶことになります。これまで原則として医師や看護師以外には認められていなかった医療行為を習得していれば、介護現場でかなり重要な人材として重宝されることが見込まれます。

この研修を受けておけば、訪問介護事業所で必ず配置される、ヘルパーのリーダー的役割の「サービス提供責任者」を目指すことが可能です。また、介護福祉士の受験資格においても、実務経験3年以上に加えて実務者研修の修了が義務化されています。

しかし、この実務研修はカリキュラムが450時間と長く、忙しい人にとっては通学や勉強が負担になりがちです。そんな中、事業所によっては積極的にキャリアアップ支援を行っているところもあるため、一度相談してみると良いでしょう。